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【架空の勤務地事件】中途採用求人に応募したら「企業の勤務地が存在していなかった」なんてことはあるのだ

架空の勤務地求人事件
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こんにちは!kawaii転職のうさり(@kawaii_tenshoku)です。

こんにちは!

『kwaii転職(byうさり)』番外編コンテンツ、『求人警察』連載担当のずばりです。

求人警察ずばり

この記事では、転職活動をする際に意外と抜けがちな「勤務地を確認する」件について、事例を交えながらお話していきます◎

いいですか……中途採用求人に応募してみたはいいものの、求人に記載のある住所が実は、

  1. あなたが働く勤務地ではなかった
  2. 応募を集めるためだけの見せかけの勤務地だった

なんてことは、あるのです……!

なので「なぜ、企業はそんなことをするのか」そして、「わたしたちはどう対策をすれば良いのか」をお伝えしていきます◎

一読しておくだけで、転職の失敗を防げる情報なので、最後まで読んでいってくださいね!

昨今、シェアオフィス・レンタルオフィス・バーチャルオフィスが人気だ

シェアオフィス・レンタルオフィス・バーチャルオフィス

昨今、シェアオフィスやレンタルオフィス、バーチャルオフィスが人気だ。

企業にとっては賃料を抑えた効率的な働き方を実現できるため、リモートワークが普及して“オフィスが不要”になった企業にとってはメリットの大きいサービスである。

僕もシェアオフィスを利用する企業で働いたことがあるが、とにかくお洒落で気分が上がる。

利用していたのは、『WeWork』という世界37か国・600拠点以上でフレキシブルオフィスを展開しているグローバルブランドのオフィス。

お洒落なwework

柔らかいウッディ調のエントランスに洗練された色とりどりの家具が並ぶフリースペース、人が多くても圧迫感を抱かせない高い天井、自由に使える豊富なドリンクサーバー、電子レンジ・冷蔵庫・電気ポット完備など、まるで新進気鋭の上場ベンチャーで働いているかのようなフレッシュなデザイン空間に目を輝かせたものだ(オフィスらしい落ち着いた雰囲気のスペースも、もちろんあるぞ!)。

こういう空間に身を置いているだけで「じぶん、仕事できます(ギラッ)」な空気をついつい纏わせたくなるのだから、人間って奴は流されやすくて困る。「キラッ」ではなく「ギラッ」なところがまた厄介だ(あ、僕だけ?)。

キラキラ輝いている

ともかく、最近では自社オフィスを持つスタイルだけでなく、『WeWork』のようなお洒落なシェアオフィスを活用したり、必要なときだけ借りられるレンタルオフィスを使ったり、はたまたオフィス用の住所だけを借りるバーチャルオフィスも主流になりつつあるのだ。

先に伝えておくが、これらのオフィスを企業活用することは、全く問題ない!

丸印を掲げている

賃料の削減ができれば、従業員に還元できる給与を増やしたり、事業の予算にまわしたりすることができるなど、さまざまなメリットがある。恩恵を受けられる企業はどんどん活用したら良いと思う。

そして、そういった企業で働くという選択肢を取ることも問題ない◎

丸印を掲げている

「自社ビルを持っていないなんて怪しい」「ビルを間借りしていないなんて怪しい」なーんて疑いを持つ思考は既に時代遅れなのだ。

あくまで、“働く環境がどんなオフィス形態を取っているのか”という話なので、形態うんぬんで企業の評価をするのではなく、企業全体(事業規模や売上規模・MVVや仕事内容など)を総合的に見て判断することが重要だ。

しかし、だ。しかし……。

なかには、新しいオフィス形態を利用して「わる〜い求人広告」を掲載する企業もいるから気をつけてほしい。

その名も、【架空の勤務地事件】だ。

この事件で使用されたのは、“バーチャルオフィス”だ。

そもそもバーチャルオフィスとは?

バーチャルオフィスとは?

ここで、バーチャルオフィスという形態について改めて説明しておこう。

バーチャルオフィスとは、住所だけを借りられるオフィスサービスのことだ。

(バーチャル空間を利用するバーチャルオフィスもあるが、ここで話すのは住所貸しサービスの“バーチャルオフィス”だ。ややこしくてすまないが混乱しないよう念頭に置いておいてほしい。)

「住所だけを借りる」とは、どういうことか……というと、たとえば「渋谷区にある住所を借りて、会社の所在地とすること」ができるのだ!

たとえ、会社のオフィスを持っていなかったとしても、月額数百円〜数千円でオフィス用の住所を借りられるため、オフィスを構えるよりも圧倒的に賃料を抑えられる!

また、リモートワーク主体の場合は「そもそもオフィスが不要」であるため、法人登記するためだけの住所があれば充分なのだ。

追加料金を支払うことで郵送物の受け取りや転送を行ってくれるバーチャルオフィスサービスも多いため、オフィスが不要な企業や個人事業主からの人気が高い特徴がある。

さて、そんな画期的なバーチャルオフィスなのだが、“安い賃料で借りられる”からこそ、求人広告で悪用されてしまうケースがある。

次項から、その事件の全容をともに見ていこう。

架空の勤務地事件|応募を集めるためだけの「釣り住所」として悪用!

釣り求人の悪用

さて、当記事の本題である、【架空の勤務地事件】について早速見ていこう!

以下は、よくある求人の勤務地に関する表記だ。なにか、おかしいところはあるだろうか?

(実際は◯◯にきちんと市町村名が記載されるが、ここでは割愛させていただく。)

<勤務地>
東京本社または各支社いずれかに配属
※配属先は相談のうえ決定します/転勤なし/UIターン歓迎

◆東京本社
東京都◯◯市◯◯〜

◆神奈川支社
神奈川県◯◯市◯◯〜

◆埼玉支社
埼玉県◯◯市◯◯〜

◆大阪支社
大阪府◯◯市◯◯〜

◆名古屋支社
愛知県◯◯市◯◯〜

◆福岡支社
福岡県◯◯市◯◯〜

◆長崎支社
長崎県◯◯市◯◯〜

◆鳥取支社
鳥取県◯◯市◯◯〜

◆北海道支社
北海道◯◯市◯◯〜

そう、一見とくにおかしい点はない。

きちんと住所も記載があるし「各地方に支社があるんだな」「首都圏以外でも働けそうだな」と思うだろう。

――ちっちっち。

実は……。

記載されている支社のうちの一部は「実際には勤務することのできないバーチャルオフィスの住所」が使用されているのだ!(ドーン!)

企業の企み|バーチャルオフィス住所を載せることで閲覧数を増やす

釣り求人に引っかかる

企業の企みは、こうだ。

バーチャルオフィスの住所を載せて、全国各地に住んでいる人に自社の求人を見つけてもらいたい――。

転職サイトで求人募集をかける際、まずは求人を多くの人に見てもらう必要がある。道端でみかんを売るよりもセブンイレブンにみかんを卸した方が人の目につき売れやすくなるのと同じ原理で「自社の求人を多くの求職者に見てもらう」ことは、応募者を募るうえで非常に重要なポイントだ。

僕たち求職者が仕事探しをする際、勤務地は必ず確認するポイントだろう。

東京に住んでいる場合は関東圏内で働ける企業を探すだろうし、福岡に住んでいる場合は九州内で働ける企業を探すだろう。誰しも「自宅」から通える距離に企業がなければ働くことは難しい。だからこそ、地域を絞って求人を検索するはずだ(一旦フルリモートは置いておいてくれ)。

すると、だ。

企業としては、求職者が地域を絞って検索すると、該当地域に勤務地がなければそもそも求人を見つけてもらえなくなる(例:求職者が京都府で絞った場合、京都府以外の勤務地の求人が除外される。東京都や大阪府の求人は出てこない)。

そこで、わる〜い企業は考えたのだ。

賃料の安いバーチャルオフィスを契約して求人に記載すれば、これまで地域検索で外かれてしまっていた求職者にも求人を見つけてもらえるはずだ。選考のなかで、それとなく実オフィスのある支社で働いてほしい旨を交渉すれば問題ない、と……。

バーチャルオフィス住所の求人悪用例

たとえば、求職者のあなたが「鳥取支社があるんだ!ここで働きたい」と応募して選考に臨んだとする。

しかし、鳥取支社はバーチャルオフィスであるため、実際にここで働くことはできない。

そのため、選考過程でなんやかんやと「福岡支社で働かないか?引っ越し手当を出そう」のように交渉をされて、辞退するか・別の支社で働くかの二択を迫られることになるのだ。

鳥取県内で働きたいあなたにとっては、寝耳に水。そして、なぜか辞退or福岡支社の選択を迫られているのだから、全くもって選考に参加した時間が無駄である。

鳥取県内で働けないのであれば、そもそも応募することはなかったはずだからだ……。(もちろん企業は、鳥取支社がバーチャルオフィスであることを明かしたりはしない。上手な面接テクニックであなたの心を誘導していく。)

こうして、企業はバーチャルオフィスを活用することで、実際に勤務できる状態にない住所を掲載し、応募数を獲得し、採用活動をより活発化させることに成功したのだ。

だが、こんな手法は許してはならない!

エクスクラメーションを浮かべている

嘘の勤務地を記載するのは法律違反の可能性が高い!

バツ印を掲げている

どれだけ人材不足だろうと、求職者を騙すような方法で採用活動をするなんて、こんな手法は許してはいけないと僕は思う!

そもそも職業安定法によって、

“明示する労働条件は、虚偽又は誇大な内容としてはならない”

と、明確に規定されている。

もしかしたら「バーチャルオフィスを契約しているから」という理由で虚偽から免れることができているのかもしれないが、こんな採用方法をしている企業が末永く発展していくわけがない。

とはいえ、僕たち求職者がそういった企業に大きな剣を振りかざせるわけでもない。

だから、僕たちにできるのはコレ。

「自分の身を守るための防御に徹していこう!」ということ◎

応募前に勤務地を確認しておこう!

キラキラしている

求人に記載のある住所が「正しい勤務地であるかどうか」を確認するステップは以下の通り。

  1. 住所をGoogleで検索
  2. バーチャルオフィスの住所でないかどうか確認
  3. バーチャルオフィスだった場合は面接担当者に理由を確認
  4. 正しい勤務地を確認(リモートのため勤務地が“自宅”の場合もある◎)

求人に応募する際には、求人広告に記載のある住所をGoogleで検索して「バーチャルオフィスではないかどうか」をまず確認しよう。

複数の会社がまったく同じ住所を利用している場合、バーチャルオフィスである可能性が非常に高い。できるなら、実際に現地に訪れて建物の様子を確認するのも良いだろう。現地に行くのがむずかしい場合は、GoogleMapのストリートビューもおすすめだ。

確認した結果、バーチャルオフィスだった場合には、その理由を面接担当者に確認しよう!

記事冒頭でも話したが、“バーチャルオフィスを利用すること自体は問題ない”。

「フルリモートだからバーチャルオフィスを契約している」場合は、入社後の勤務地は自宅になるだろうし、正当な理由があれば全く問題はないのである。

あなたが確認するべきは「バーチャルオフィスを利用した釣り求人でないかどうか」だ。

直接聞きづらければ、メールで説明を求めたり、転職エージェントを介して確認したりしても良いだろう。

転職エージェントに確認してもらう方法

「直接聞きづらいな」という人は、無理せずに転職エージェントのキャリアアドバイザーを介して聞いてもらうと良い。

具体的なステップは、以下の通りだ。

  1. 転職エージェントに登録する
  2. 気になっている企業に関してキャリアアドバイザーに質問する
  3. 「◯◯企業の勤務地ですが、実際に働く勤務地という認識で良いでしょうか?」等
  4. バーチャルオフィスである場合、その理由を確認してもらうよう伝える

気負う必要は、まったくない。

応募を集めるためだけに「実際の勤務地とは異なる住所を掲載している求人を見たことがあって、心配になったので一応確認できると安心です」と補足しておけば大丈夫だ。

「転職エージェントにまだ登録していないよ」という人は、当メディア『kawaii転職』読者のみなさんが良く利用している転職エージェントランキングが選んでみると良いぞ。

kawaii転職ユーザーが利用している転職エージェントランキング

  1. 🥇第二新卒エージェントneo
  2. 🥈Re就活エージェント
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どの転職エージェントも、「完全無料で使える・親身なキャリアアドバイザーが多い」ので僕的にもおすすめできるサービスだ。実際に、読者のみなさんも使っている点も安心できるポイントの一つになると思う。

何事もやってみることで、道は切り開かれるものだ。

まずは登録&キャリアアドバイザーとのキャリア面談を行って、あなたのキャリア全体の振り返りや今後の取り組み方を相談しながら、不安に感じる勤務地に関しても相談してみよう。

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架空の勤務地につられないで!しっかり確認して転職活動を成功させよう

ハートを抱えている

シェアオフィス、レンタルオフィス、バーチャルオフィスと、生産性を高める新しいオフィス形態が登場した裏で「住所を悪用して応募を集める」だなんて、わる〜い活用をする企業も少なからずいることを、あなたには覚えておいてもらいたい。

「まさか、そんな企業ある?笑」と笑いを浮かべたくなる気持ちも分かる。世の中、きちんと採用活動をしている企業のほうが圧倒的に多いし、出合う確率だってそう高くはないだろう。けれど、実在していることは紛れないもない事実……!

これまで、そういったわる〜い企業に出合わなかったあなたは、とてもラッキーだったのだ。だからぜひ、今回の記事の話を頭の小さな小さな片隅にそっと置いておいてほしい。

転職活動中に「あれ?なんかおかしいな?」「なにか違和感があるような……」と少しでも感じたら、もう一度この記事を読んでみてほしい。

あなたの転職が、素敵な未来につながっていることを心から願っている。

求人警察 ずばり(ライター)

ずばりのアイコン

人材大手企業 採用クリエイティブディレクターを経て、独立。企業側として500本以上の求人作成・採用支援を経験しながら、求職者側として転職活動4回・3社入社〜退社を経て見えた”間違えない転職法”をずばっと発信。”良く見せているだけ”の求人の正体をずばり暴いていきます。転職先を間違えたくないのなら、ずばりのパトロールについてきな!

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